大人と適応障害って!?【発達障がい 学習塾】ふぉるすりーる活動ブログ 2020/03/15①
㉝大人と適応障害って!?
【適応障害って!?】
・てきおうしょうがい…英語→Adjustment disorder…AD
・はっきりと確認できるストレス因子によって、著しい苦痛や機能の障害が生じる
※ストレス因子…環境の変化の刺激に適応しようとして、心身の様々な変化のこと
・そのストレス因子が除去されれば症状が消失する特徴を持つ精神障害
・ストレス関連障害群に含められる
・他に急性ストレス障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)が含まれる
・ストレスへの正常な反応は、著しい苦痛を示さない
・死別は適応障害ではない
・他の精神障害に当てはまるときはそれが優先される
・うつ病との判別がつきにくい場合がある
・適応障害が、正当な臨床単位であることを確立するデータは不足している
・ストレスが原因で発生する身体的な異常は心身症である
【症状】
・ストレスが原因で、情緒的な障害が発生し、抑うつ気分や不安などを伴うことが多い
・また青年期や小児期では、社会規範を犯すなど素行の問題が現れることがある
・社会生活や職業・学業などにも支障をきたす
・生活機能の低下や、業績・学力の低下が起こる
・場合によっては就業・就学そのものが不可能になる場合がある
・行動的な障害を伴う患者は、ストレスが原因で普段とはかけ離れた著しい行動に出ることがある
・具体例は、年相応の規則をやぶり、怠学、喧嘩、法律に背くことなどが挙げられる
・社会的ルールを無視するような行為、破壊や暴走、また暴飲などもある
・軽度としては、電話やメール、手紙に応答せず人との接触を避けて引きこもる
・適応障害は自然軽快することも多い
・治療には心理療法が推奨され、薬物療法は証拠の不足により避けるべきである
【診断基準】
・はっきりと確認できる大きなストレス、及び継続的、反復的にかかり続けるストレスが発症の原因である
・そのストレスを受けてから3か月以内に情緒面、行動面で症状が発生すること
・ストレス因子と接した時に起きる予測を超えた苦痛の反応もしくは、社会生活、職業・学業的機能において著しい障害が起きること
・不安障害や気分障害、うつ病など他の精神障害が原因ではなく、ストレスが死別反応などによるものではないこと
・ストレス因子が排除された場合、半年以内に症状がなくなること
・ストレス因子が無くなった後も半年以上症状が続く場合は、他のストレス障害(PTSDや分類不能の重度のストレス障害)や特定不能の不安障害などを考慮する必要がある
・また、症状の持続時間が6か月以内のものを急性、6か月以上のものを慢性と呼ぶ
・慢性の場合は継続的なストレスが続いている場合に適用される
【治療】
・一般に適応障害は長く続かず、時間経過と共に消失する
・自然に軽快することも多い
・そうした事実は、治療に関する研究の不足を説明する
・心理療法の有用性は、臨床的な証拠に強く裏付けられている
・対人関係療法や問題解決療法、他にも個々の心理療法の有効性は報告されている
・しかし、そうした心理療法同士で比較した研究はない
・一方、抑うつや不安を伴う適応障害に対する、抗うつ薬などの医薬品の使用は適切な証拠の裏付けがないため避けるべきである
・適応障害はその診断基準にある通りストレスが原因であるため、それが除去されれば症状は改善される可能性がある
・例えば、人事異動で部署を変えたり、引越しするなど、現在の環境を変えることで病状の改善の可能性がある
・ストレスに満ちた出来事や問題に対して、心理的苦痛が軽減する建設的な解釈・思考方法(認知)と行動の仕方・対処行動(行動)を習得できるよう、支援が行われる
・人間関係における適応をサポートするため、人とうまく接するための社会的スキルを育成するソーシャルスキルトレーニング (SST)やアサーショントレーニングを用いた支援も行われる
・前述のように、現実的なストレス因子そのものを低減したり(例:配置転換)、ソーシャルサポートを強化したりして(例:家族や上司の理解・援助を促すためのコンサルテーション)、患者を取り巻くストレスフルな環境を調整していくこと、つまり環境調整によるサポートも重要である
・適切なストレスマネジメント(ストレス管理を参照のこと)を支援していくことも治療目標の一つであり、気分転換法の発見なども症状緩和の一助になるとされる
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