エルペノル症候群とは!? 2020/04/30① #発達障害 #学習塾 #塾 #近江八幡 #居場所
第78段 エルペノル症候群とは!?
【エルペノル症候群とは!?】
・ エルペノルしょうこうぐん…仏語: Syndrome d'Elpénor, 英語: Elpenor syndrome
・飲酒したことによってヒトに起こる酔いの状態の中でも、病的酩酊に分類される、異常な酔い方の類型の1つのことである
・なおエルペノール症候群と表記されることもあるほか、別名としてアルコール寝ぼけ(独語: Alkohol schlaftrunkenheit)と呼ばれる場合もある
・エルペノル症候群は、1900年にはハンス・グルッデンによって、病的酩酊の中でも重要な類型だと述べられていた
・この病気を持っていると、酒を飲んで酩酊して、一旦眠り込んだ後に、寝ぼけたような状態となって動き回るという症状が現れる
・そしてこの動き回っている間の記憶は当人には存在せず、どのような行為をしていたのかも判らない
・この症状が問題となるのは、動き回っている間の行為が犯罪であろうと何であろうと、お構いなしになってしまうという点である
・この病名に付けられている「エルペノル」とは、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』の登場人物の名前に由来している
・エルペノル(エルペーノール)はオデュッセウスの部下で、酒に酔ってアイアイエー島にあるキルケーの宮殿の屋根の上で眠り、翌朝オデュッセウス一行が冥界に向けて出発しようとしているのに気づいて目を覚ましたが自分がどこにいるかわからず屋根から落ちて首の骨を折った
・正気に戻った時には死者となって冥界にいたというエピソードを持つ
・それがちょうどこの症状に重なることから、この名が付けられたとされる
【アルコール依存症】
・アルコールいそんしょう、アルコールいぞんしょう…英語: Alcoholism
・アルコール使用障害(Alcohol use disorder、AUD)とは、薬物依存症の一種で、飲酒などアルコール(特にエタノール)の摂取(以下、飲酒とする)によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神障害である
・以前は慢性アルコール中毒(アル中)、慢性酒精中毒などと呼ばれていたこともある
・症状は精神的依存と身体的依存から成り立っており、飲酒が自分の意志でコントロールできなくなる症状を精神的依存、振戦せん妄などの退薬症状(アルコール離脱症候群、リバウンドともいう)を身体的依存と言う
・患者は、アルコールによって自らの身体を壊してしまうのを始め、家族に迷惑をかけたり、様々な事件や事故・問題を引き起こしたりして社会的・人間的信用を失ったりすることがある(アルコール乱用)
・かつては、このような状態になってしまうのは本人の意志が弱く、道徳観念や人間性が欠けているからだとの考え方で済まされて納得されてきていたが、最近では社会的な必要性からも医学のカバーする範囲がより拡大されていくことに伴って、医学的見地から精神障害の一つとして治療を促す対象と考えられている
・世界保健機関 (WHO) は、アルコール乱用・依存の未治療率は78.1%であると推定している(2004年)
・精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず誰でもかかる可能性がある病気であるとも言える
・日本の飲酒人口は6,000万人程度と言われているが、このうちアルコール依存症の患者は230万人程度であると言われている
・なお、この230万人という人数はWHOの算出方法により割り出されたものである