大人と高機能自閉症って!?【発達障がい 学習塾】ふぉるすりーる活動ブログ 2020/03/07①
㉕大人と高機能自閉症って!?
【高機能自閉症とは!?】
・発達障害の一種
・自閉症のうち、知的発達の遅れが明らかにない
・知能検査で知能指数IQが70以上ある
・正式な診断名…自閉症スペクトラム障害や自閉スペクトラム症
◎高機能
・知的発達の遅れが明らかにない
・平均より高い知的能力があるという意味ではない
・IQが70~140
◎自閉症
・対人関係の障害
・コミュニケーションの障害
・パターン化した興味や活動への固執
【特徴】
◎社会性の障害
・他人との関係をうまく作ることが難しい
・人間関係において困難が生じることがある
・例えば、相手の気持ちや状況を推測することが苦手
・他人との適切な距離感をつかむことが苦手
・人との交流を避けるほどコミュニケーションを苦手に感じる人もいる
・逆に初対面の人にも親しく話しかけたりする人もいる
◎言語コミュニケーションの障害
・言葉の遅れが改善されても、状況に応じて言葉を適切に選んで使うことに困難が残る
・自分の気持ちを伝えることや、他人の気持ちを理解することが苦手な人もいる
・相手の言葉を文字通りに受け取るのが苦手
・表情や身振りなどの非言語メッセージの理解が苦手
・相手の気持ちを傷つけるようなことを悪気なく言ってしまう
・相手の話を誤解するようなことがある
◎感覚の偏り
・視覚や聴覚、嗅覚や触覚、味覚がほかの人よりも敏感、逆に鈍感
・体を触られることを嫌がる
・電話の呼び出し音や犬の吠える声などをストレスに感じる
・慣れた味を好むあまり偏食になったりする
◎想像力の障害(反復・常同的なパターン)
・想像力や応用力を使うこと、物事を直感的に理解することが苦手
・目の前に見えていること以外のことをイメージしづらい
・予定外のことに柔軟に対応できず、混乱して怒ったりする
・考え方や行動に融通がきかない
・興味の対象が狭い範囲のものごとに限られる
・全体像を把握することが苦手
◎体の動きがぎこちない
・頭でイメージした通りに体が動きにくく、運動が苦手
・歩き方や走り方がぎこちない
・字が上手に書けない
◎併存しやすい疾患
・ADHD(注意欠陥・多動性障害)や学習障害(LD)などの発達障害
・発達性協調運動障害(DCD)
・トゥレット症候群(TS)…一過性チック、慢性チック
・てんかん
【症状】
・高機能自閉症が起こる原因は不明
・何らかの先天的な脳機能障害によるものと考えられている
・つまり生まれつきの障害であり、大人になってから発症するものではない
・大人になってから高機能自閉症の症状に悩む人も少なくない
・自閉症の症状が3歳ぐらいまでに現れる場合が多い
・幼児期や小児期に診断され、必要な支援を受けながら成長するケースが多い
・高機能自閉症の場合は知的発達の遅れがほとんどない
・高機能自閉症があることに気づかれないまま大人になることがある
・高機能自閉症の特徴は現れているにも関わらず障害とは認識されていない
・周囲の人たちから「変わった人」「やる気がない」などと誤解されることが多い
【二次障害】
◎二次障害…不適切な環境や周囲の理解不足などにより発生する二次的な障害
・高機能自閉症の人…以下のような二次障害が発生する
・精神疾患(不安障害や適応障害、うつ病といった気分障害など)
・睡眠障害
・いじめる、いじめられる
・不登校、非行
・就労の継続が困難
【治療】
◎発達障害の原因は不明のため、現時点では根本的な治療法が存在しない
・困りごとは環境調整やカウンセリングにより解消していく方法がある
◎薬物療法
・二次障害への対症療法として行われる
・抗うつ薬や抗精神病薬、ADHD治療薬や睡眠導入剤、抗てんかん薬
◎環境調整やカウンセリング
・環境調整…合理的配慮に基づき周囲の人の理解と配慮を得
・過ごしやすい環境を作っていくことを指す
・合理的配慮…障害のある人とない人の平等な機会を確保→個別の対応や支援